PlayQ:
ローリングマウンテンカレッジ2024
【2限目】
学芸員・岡部信幸が手掛ける展覧会を見にいく

PlayQ:ローリングマウンテンカレッジ2024【2限目】
学芸員・岡部信幸が手掛ける展覧会を見にいく
日時:2024/11/10[土]13:00~16:00
場所:山形美術館(山形県・山形市)
ローリングマウンテンカレッジ2限目は、山形美術館の学芸員・岡部信幸さんが手掛ける展覧会、三瀬夏之介展「ゆらぐ絵画」を見に行きました。アーティストの〈表現〉に寄り添いながら、作品を調査・発掘し、それらを展覧会として世の中に提示していく学芸員の仕事を前にして、〈表現〉について、美術館にある作品を見ながら皆さんと考えていきました。
■岡部信幸 先生
山形美術館学芸員/副館長。山形県上山市出身。学芸員として齋藤茂吉記念館に5年間勤務の後に山形美術館へ。郷土の作家からロシア・アヴァンギャルドまで、幅広いジャンルの企画力に定評がある。2024年11月に開催された展覧会、三瀬夏之介「ゆらぐ絵画」のキュレーションを担当。


「美術館」そして「学芸員」についての簡単なレクチャーの後、美術館の収蔵庫に収蔵されている、さまざまな作品を実際に手に取りながら鑑賞しました。受講生のみなさんに実際に作品を手にとって鑑賞するという経験を通して、作品を触ることが出来ず目で見ることしか出来ない美術館の特殊性に気づくことで、逆説的に美術館をより深く理解してもらいたいという岡部先生の考えが伝わってきます。そして、美術館で何気なく見ている立体作品は、どこが「正面」なのか? ということも受講生のみなさんと一緒に考えていきました。


続いて、岡部先生が手掛ける展覧会「三瀬夏之介 ゆらぐ絵画」展を鑑賞しました。まずは各自でじっくりと時間をとって作品を鑑賞した後、各々が気になった作品をそれぞれピックアップしてみんなで語り合う対話型形式の鑑賞ワークショップを実施しました。対話を重ねながら作品を鑑賞することで、個々人のものの見方の違いや、解釈の違いを理解しながら、作品を「見る」という経験を重ねていきました。
学芸員の仕事は、作品を調査・収集し、展覧会という形で作品を様々な人たちに見せていくことだと岡部先生は言います。展覧会というフォーマットの中で、作品とその周辺にある様々な事柄の結びつきを示し、社会に対して互いの新しい意味を提示していくこと、それが美術館の役割であり、学芸員としての〈表現〉なのかもしれません。

■ PlayQとは
こどもの創造的学びの活動を通して〈創造都市やまがた〉を実現する
PlayQ(プレイキュー)は、「こどもの創造的学びの活動を通して〈創造都市やまがた〉を実現する」をコンセプトに、クリエイティブとテクノロジー、ビジネス、そしてエコロジーの4つの領域を行き来できる山形・東北らしい新しい人材育成を目指した、株式会社Q1が主催するプログラムです。経済産業省「デザイン経営宣言」におけるBTC人材定義(=デザインを競争力にする人材・組織・教育)をベースに、山形・東北独自の視点として「エコロジー」を加えた、4つの領域を横断できる人材を育成します。遊びを通して、地域と仲良くなり、地域に親しみ、地域に夢中になることで、「Local Friendly」(ローカル・フレンドリー)=「地域への優しさ」を持ったしなやかな感性を育んでいきます。毎回異なるテーマで展開するプログラムをはじめ、国内外で活躍するアーティストを招聘した集中プログラムなど、さまざまなプログラムを展開しています。
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